10/31の当地は曇り予報だったのですが、夜にベランダに出てみると木星と土星のところだけ、ポッカリと雲の晴れ間が見えています。(北極星方面はベタ曇り)

今まで星雲、銀河を見てたときは恨めしい気持ちで観測を断念していたのですが、
C8を入手した今となっては、木星&土星はむしろメインディッシュです!

ということで喜び勇んでC8による観測を始めることにしました。

北極星が見えないので極軸調整はすっ飛ばして、いきなり1スターアライメントで木星を導入します。

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 おぉ~Sharpcap上で大赤斑が見えます!

 ※何かこの時点で既に、光と影の織りなすバランスが美しい・・・(オチの無い自画自賛)

  この辺、最終的な画像仕上げのときに独自路線として、そういう昔の絵画(何派か不勉強でわからず)のような陰影がしっとりした感じの作品にしても面白いかも。
 だいたい解像度パキっ! コントラスト高! 情報量マシマシ!という写真が多い気がする事もあり。。(もちろん、どっちが良い悪いの話では無いです。)

ここでFireCaptureが気になったので、ソフトを切り替えてみます。
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 ディベイヤー設定ONがわからなかったので、モノクロ画像となってますが、木星を囲うようなROIが自動的?に設定されています。(ピント合わせのためには、ディベイヤー必要だな。。)

 事前にTwitterでお聞きした情報でオートアラインが強力と聞いてたので早速試したのですが、
 Sharpcapであんだけプルプル揺れてた木星がピタッと止まってます! 

 ソフト内で一回り大きい画像を持っておいて、動きに応じて切り出し範囲を動的に変えるという理屈は何となく理解できますが、すごい!
 
 ただ、架台の制御を伴わない範囲では良いのですが、架台の制御がうまくいってないようで木星が徐々に見切れてしまいます。(オートアラインと別で、オートガイドもONにしてます。)
 ↑
 これは恐らく架台の動作極性などを何も設定してないので、次回要確認かなと。

 同じように土星もFCで見てみました。
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 うーん、この赤ポッチの意味がよく分かりません。木星のときは完全に木星の下に赤ポッチが出ていました。架台の位置を示すというのもどこかで見た気がしますが、そうなると木星のときに赤ポッチ4点が木星よりも下に出ていた意味がわかりません。。

 気を取り直してSharpcapに戻ってきました。

土星

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 ↑しかし等倍表示で土星がこの大きさで見えて、シーイングやら揺らぎの影響はあるものの、
  カッシーニの間隙やら土星本体の縞模様など、ハッキリ見えてリアルタイム観望のしがいがあります。

 ↓木星
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 ↑大赤斑の動きが非常に早いです!!
 10時間で自転するというのは知識として知っているものの、実感すると改めて早い!!

 大赤斑1個が地球ぐらいの大きさとして、それぐらい大きいものが1時間もしないうちに地球1個分以上動いていく・・・とんでもない早さです。

 そら遠心力で楕円になるわ・・


 ということで、一通り撮影したものを後処理していきます。

■木星:
 (Pixinsightの処理途中の絵を何段階か貼ろうと思いましたが、XISFファイルに履歴残ってませんでした。。良い記事を書くためのハードルは色々と高い。。)
19_58_31_210227_lapl5_ap61_Drizzle15
 やっぱり大赤斑が写っていると、圧倒的に映える!! 
 縞々の流れが大赤斑のところでイレギュラーな動きになってウネる、というダイナミックな動きを実感できます!


 ※よく見ると、向かって左側はエッジが立ってなくて影がフェードアウト、
  向かって右はエッジがシャープに立っています。
 最初は画像処理の何かの不手際かな?と思っていたのですが、よくよく考えるとこれって、
 太陽が右から差していて左は月のように若干欠けているということでは・・???

 これも頭で考えると当たり前のことなのですが、思いがけない所で自分の撮影データでそれが示されている、というのは何とも深い感動がこみ上げてきます!(感動しぃオッサン)


■土星:
19_35_37_210227_lapl5_ap17_Drizzle15
 これも自己ベストを圧倒的に更新するので感動MAX!!!
 
 木星は言うても前回の撮影で、大赤斑は無いにしろ似たような絵を撮れてたので心構えが出来ていたのですが、土星は自分の過去の撮影歴の中ではありえないレベルのものが、ポンっと出てきたので驚いています!!

 いや、C8凄いですよ、口径200mmの威力凄いですよ、ヘナヘナ・・・(腰砕けになる)

 C8を買ってからの数日、期待を超える画像がポンポン得られて嬉しすぎて正直不安になっております。

自分の中で、
「天文趣味ってのは、もっとこう殺伐としているべきであって、改善を狙ってやったことがことごとく失敗に終わり、それでやさぐれるのがちょうど良いのや。どこぞの野球ファンのように今年はイケるかも?!と一瞬膨らんだ希望が絶望に変わって、それでもまぁ大体こんなもんやろ・・・と気持ちの折り合いを付けるという、それが天文人の矜持や。」
という声が聞こえるのですが、現状は完全にお花畑状態です。開幕連勝が続きすぎて怖い。。

よくよく考えると月惑星はC8で完全勝利したものの、星雲銀河はAZ-GTIの架台揺れが酷すぎて全く見れない状態なので、そこは敗北しているのですが、勝利のインパクトが強すぎて正直敗北が霞んでます。

ん?霞んでるよな・・・ まさかAdvanced VXとか欲しいとか言うことにならんよなぁ・・・