最近は複数日にまたがった同一銀河の撮り増しにハマっているのですが、毎日同じ銀河を取り続けるのは気が滅入るので、1日1天体は見たことが無い天体を撮るようにしています。

1/28(金)は上記「初物枠」で、適当にCdCを流して目についたM88を選定しました。

CdCの画角SIM:まぁ収まりは良いものの、小さくて地味な銀河かな~
(内側の赤四角枠が、「強拡大」といっているいつものC8画角です。)
スクリーンショット 2022-01-29 211212

 さて、銀河撮影はN.I.N.Aに任せっぱなしで寝ているので、翌朝に起きてからN.I.N.AプラグインのPixinsightライブスタック画面をチェックしてみます。

 画像見てビックリ!!
 ↓

MASTER_LIGHT_M 88_No_filter_postprocess

 まったくのノーマーク、時間調整用のかませ犬ぐらいにしか思ってなかったのに、
 めちゃくちゃ美しい銀河ではありませんか!!(圧)


 
Pixinsightのライブスタックは光害被り補正を自動ではやってくれないので、Pixinsightで急ぎ処理してみます。

PixinsightのWBPPでスタック、ABE&ストレッチしたのみ。
(テンション上がってこれだけ拡大してしまってました。)
スクリーンショット 2022-01-29 072415
 細かい構造がはっきり!
 それが周辺の淡いグラデーションの中に無理なく収まって自然な感じ!

 虎の目銀河とか神の眼銀河とかに執心だったのですが、こんな身近にすごいのがいたとは!!
 
 やっぱりメシエ天体は凄いなぁ・・・


欲張ってPixinsightでDeconvolutionして、マスクかけて云々・・・した後

masterLight_BIN-2_EXPOSURE-60.00s_FILTER-NoFilter_Mono

 Deconvolutionかけて銀河の腕を強調した後、背景のボツボツが気になるのでMultiscaleLinearTransformで細部をぼかすという迷走ぶり。

 あ、最初から背景にマスクかけて銀河だけにDeconvolutionかけてみよう、となってやり直したのが以下。
 ↓
M88
  • 撮影日:2022年1月29日00:17~02:17
  • 撮影場所:愛知県名古屋市(SQM=18.75)
  • 鏡筒:C8(31.7mmレデューサーで1130[mm]相当)
  • フィルター:IR640
  • 赤道儀:iOptron GEM28
  • カメラ:Neptune-M(ゲイン250、60秒)
  • ガイド:PHD2、ディザリング
  • 撮影:SharpCap、露光時間 60秒×120=2時間
  • 画像処理:PixinsightでABE、LocalHistogramEqualizaitionなど




いつぞやから試行し始めている、科学的情報の追記。


距離:4700万光年
 ※出典:Messier 88 | Messier Objects (messier-objects.com)

 こないだのNGC2903よりも約2倍の遠さ!
 NGC2903という銀河 : ベランダ天体観測の記録 (livedoor.blog)

 そうやって見てみると、ちょうどNGC2903の半分ぐらいのサイズのような・・・

相対速度:秒速2281km!で地球から遠ざかっているとのこと。待ってけれぇ~

含まれる恒星数:4000億個!

半径:5万光年