天文趣味を本格化させてほどなく、2021年5月頃にFDM方式の3DプリンターKP3Sを19999円で購入し、ここまで使い倒してきました。
最初はPLAフィラメントでスカエクの鏡筒バンドとか、ラックアンドピニオン式のフォーカサー自作などやってました。
その後、PETG→ABSと来て、
・フィルターホイール
・ローテータ
・C8 用フォーカサー
・各種アダプタ
などなど、天体用途にフル活用してきており、その目的では何の不満もない状態です。
(いや、カーボンとかPCとかの、より強靭なフィラメント試してみたいというのは無くはないか・・・)
特に問題ないのですが、ここにきて光造形方式の3Dプリンターに興味が湧いてきました。
目的は、子供(&自分)のためのオモチャ作りです。
息子が5歳になったのですが、とにかく何かにつけてオモチャ欲しい欲しい言うのですよね。。
100均とかでガス抜きを試みるわけですが、段々目が肥えてくるのか、具体的にアレコレ欲しいと言われ、ネットで調べるとだいたい数千円するので、毎度要望に応えるわけにもいかず、怒りを買って疲れるわけです。
光造形3Dプリンターで緻密なフィギュアを都度作れれば、子供喜ぶし平和になるかな~という思いが日に日に高まってきていました。
が、やっぱり美味い話はそうそうないわけで、光造形方式のデメリットみたいなのは嫌でも目につくのです。パッと出てくるだけで、
↓
・UV硬化させるレジンとかいう液体が、とにかく臭い! 臭いだけでなく、はっきりと人体に有害。
・プリントしたものを洗う必要あり。
ーモノによっては水で洗えるものもある一方で、イソプロピルアルコールとか無水エタノールで洗うのが必要なものが主流で、レジンだけでなくソヤツラの扱いも大変。
・洗った液体も有害なのでそのまま捨てるわけにもいかない。
・プリント本体側に残ったレジンなども、当然後片付け必要。
「フィギュア作れたら良いな~」というヌルい思いと、上記のおどろおどろしいデメリットを突き合わせ、購入するまでは散々逡巡しました。
その過程でシベットさんに大変お世話になり、建設的なアドバイスを多々いただいているのに、ビビリな自分はひたすら「でも後処理大変なんでしょう?」という、通販番組の「でもお高いんでしょう」キャラばりの面倒くささを発揮しまくってました。
が、不思議なもので散々上記過程を繰り返していると、自分のなかでも徐々に「でも行けるんじゃない?」という思いが強くなってくるのです。
しかも相談しているという事実が後押しになり、「そろそろ決断せぇよ」という機運が高まってきます。
加えて、「Amazonで試しにカートに入れてみる」作戦により、買った後の楽しい薔薇色生活が具体的に妄想できてきました。
とどめは、Amazonのタイムセール(しょっちゅうやってる)でした。
これ良いかな~と思ってた機種が「タイムセール、30%OFF!」などとなっていたので、載せられてポチってしまいました。
表示価格33000円、そこから5000円OFFクーポンとかいう雑なのを適用し、実質28000円でした。
少し前までは2万円ぐらいで買えてた気もするのですが、昨今の情勢踏まえてこんなもんなんだろう、で済ませました。
届きました。
梱包形態
付属品やたら多し
本体
カバー付けた状態
ここに印刷物が付いてくると。
この説明が最初理解できず、付属品のフィルムをどっかに貼るのか?と悩んだのですが、
結局本体が経年劣化したときの交換用のもの、と解釈してこれらはスルーしました。
このLCDスクリーンがマスクされて、マスクされてないところからUVが出て、レジンが硬化するのですね。
UV光の透過に影響しそうなので、珍しくこの手の保護フィルムをケチらずにスパッと剥がしました。
プリントヘッド?をセット
最後にレジンバット?タンク?をセットします。
グレーのレジンを入れて、早速起動!
(この時点でやっぱり臭い)
コポォ じゃなかった、ドボォ
※ニオイ対策は徹底したいので、プリンタ近くにサーキュレーター配置、プリンタ付近の空気を窓に向けて流すようにします。
とにかく部屋の空気が留まらないように、なにかしら空気の流れを作る作戦。
待つこと2時間弱、何か出てきました!
あ、1時間半でした。
光造形のプリント時間は純粋に高さで決まるので、このように低くて横に広がった形状は、FDMの感覚からいくと非常に高速にプリントできるようです。
(横方向はLCDの照射1発なので、広かろうが狭かろうが関係なし。積層方向=高さは、LCD照射回数なので、シビアに効く。)
↑
光造形のメリットを、こんなところにも発見!
カバーを取ってご対面!
この後、早速やらかしました・・・・
「レジンやら生成物は非常に臭いので、極力家の中に置きたくない → ベランダで作業しよう!」
私、忘れていたのです。。 太陽光に紫外線成分が含まれることを・・・(改めて文字化するとアホだな)
さて、生成物をヘッドから剥がす&洗浄作業と、レジンバットのレジンをボトルに戻そう~の図
↓
この後、バットのレジンが一瞬で硬化して、湯葉みたいになりました・・・
生成物表面のレジンは、なんとかその前に洗い流すことができたようです。
スパイダーマン、こんにちは!!
↑
この胸のロゴとか、その後ろのカメラで撮るとモワレしそうなぐらい細かい模様は、FDM方式では絶対表現できなかったものです!! 購入した光造形3Dプリンターは、少なくとも「緻密なフィギュアを作る」という目的には使えそうです!
※やらかしたバットは、その後キレイに拭き取り清掃しました。
↑
底のフィルムみたいなのが拭いても微妙に白濁した汚れが残ってしまいました。
(硬化したUV樹脂の一部が固着・・・とかだと嫌だなぁ)
レジンをボトルに戻す作業も盛大に失敗してこぼしまくったのですが、拭いてるそばからUV硬化してパリパリと剥がれていくのが面白かったです。(おぃ)
↓
その日は、その後曇ったので太陽の紫外線を期待できず、2次硬化機も買ってなかったので、適当なので2次硬化を試みました。
日サロ状態・・・
↓
次の日には、2次硬化機が届きました。
梱包形態は、ほぼ同じ。
中身
洗浄用のタンクも付いてます。あまり使わんけど。
奥から、FDM、光造形、2次硬化機。。だいぶかさばりだしたなぁ(買う前に把握しとけ)
黒いレジンも買いました。
これ以降、グレーでなく黒レジンを使いまくったのですが、
今になって思うと、この黒レジンは最初のグレーレジンよりもだいぶ臭い!!
同じように換気してても、嫌~な匂いが残るのですよね、黒の場合。
たぶん色の問題じゃなくてメーカー違いの問題もあるのだとは思いますが。
次はブラックパンサー(これが作りたくて、グレーじゃなくて黒レジンを選択)
黒は洗浄が適切でないと、未硬化のレジンが白くついてしまうのですね。
なんで黒レジンで、硬化前も黒いのに未硬化で乾くと白になるのか謎。
黒いスパイダーマン
こんな感じで、やってるうちに色々慣れてきて、買う前にグチグチ逡巡してたのは杞憂でした。
天文趣味でアレコレ出来ている時点で、まぁ一般的な3Dプリンターのアレコレは普通にできて当たり前な気がしてきました。(天文趣味の理不尽さは、その辺のプリンター趣味の困難さを凌駕するとも言う)
さて、当初目的のフィギュア作りは十二分に達成できているのですが、天体i趣味人間としての矜持?なのか、「天体用途を見いだせるか?」、「FDMとの両刀使いの意義を見出だせるか?」という欲が湧いてきてしまいます。
細かい天体パーツ・・・ネジ穴などが思い浮かびますが、FDMで(自分としては)十分実用的なものを作れてしまってます。
強度・・・は、FDMでもカーボンPETGとかPCとか使えば強いのはいくらでも作れる余地があります。
うーん、何も思いつかん。。
まぁここはそんな事を考えず、光造形の方は無心でフィギュアを作り続けるのみかなと思ってます。
いつか必ず、「光造形プリンタを習得した経験が天体趣味に活きる出来事」があるはず。いや、本当か。
あ、停滞気味のFDMのほうの3Dプリンター趣味が活性化するという副産物はありそうです。
(それはとにもかくにも、光造形のほうに嫌気が差しているという表れなのかもしれませんが笑)
収拾付かないので、他に光造形で作ったものを羅列して終わります。
最初はPLAフィラメントでスカエクの鏡筒バンドとか、ラックアンドピニオン式のフォーカサー自作などやってました。
その後、PETG→ABSと来て、
・フィルターホイール
・ローテータ
・C8 用フォーカサー
・各種アダプタ
などなど、天体用途にフル活用してきており、その目的では何の不満もない状態です。
(いや、カーボンとかPCとかの、より強靭なフィラメント試してみたいというのは無くはないか・・・)
特に問題ないのですが、ここにきて光造形方式の3Dプリンターに興味が湧いてきました。
目的は、子供(&自分)のためのオモチャ作りです。
息子が5歳になったのですが、とにかく何かにつけてオモチャ欲しい欲しい言うのですよね。。
100均とかでガス抜きを試みるわけですが、段々目が肥えてくるのか、具体的にアレコレ欲しいと言われ、ネットで調べるとだいたい数千円するので、毎度要望に応えるわけにもいかず、怒りを買って疲れるわけです。
光造形3Dプリンターで緻密なフィギュアを都度作れれば、子供喜ぶし平和になるかな~という思いが日に日に高まってきていました。
が、やっぱり美味い話はそうそうないわけで、光造形方式のデメリットみたいなのは嫌でも目につくのです。パッと出てくるだけで、
↓
・UV硬化させるレジンとかいう液体が、とにかく臭い! 臭いだけでなく、はっきりと人体に有害。
・プリントしたものを洗う必要あり。
ーモノによっては水で洗えるものもある一方で、イソプロピルアルコールとか無水エタノールで洗うのが必要なものが主流で、レジンだけでなくソヤツラの扱いも大変。
・洗った液体も有害なのでそのまま捨てるわけにもいかない。
・プリント本体側に残ったレジンなども、当然後片付け必要。
「フィギュア作れたら良いな~」というヌルい思いと、上記のおどろおどろしいデメリットを突き合わせ、購入するまでは散々逡巡しました。
その過程でシベットさんに大変お世話になり、建設的なアドバイスを多々いただいているのに、ビビリな自分はひたすら「でも後処理大変なんでしょう?」という、通販番組の「でもお高いんでしょう」キャラばりの面倒くささを発揮しまくってました。
が、不思議なもので散々上記過程を繰り返していると、自分のなかでも徐々に「でも行けるんじゃない?」という思いが強くなってくるのです。
しかも相談しているという事実が後押しになり、「そろそろ決断せぇよ」という機運が高まってきます。
加えて、「Amazonで試しにカートに入れてみる」作戦により、買った後の楽しい薔薇色生活が具体的に妄想できてきました。
とどめは、Amazonのタイムセール(しょっちゅうやってる)でした。
これ良いかな~と思ってた機種が「タイムセール、30%OFF!」などとなっていたので、載せられてポチってしまいました。
ANYCUBIC
表示価格33000円、そこから5000円OFFクーポンとかいう雑なのを適用し、実質28000円でした。
少し前までは2万円ぐらいで買えてた気もするのですが、昨今の情勢踏まえてこんなもんなんだろう、で済ませました。
届きました。
梱包形態
付属品やたら多し
本体
カバー付けた状態
ここに印刷物が付いてくると。
この説明が最初理解できず、付属品のフィルムをどっかに貼るのか?と悩んだのですが、
結局本体が経年劣化したときの交換用のもの、と解釈してこれらはスルーしました。
このLCDスクリーンがマスクされて、マスクされてないところからUVが出て、レジンが硬化するのですね。
UV光の透過に影響しそうなので、珍しくこの手の保護フィルムをケチらずにスパッと剥がしました。
プリントヘッド?をセット
最後にレジンバット?タンク?をセットします。
グレーのレジンを入れて、早速起動!
(この時点でやっぱり臭い)
コポォ じゃなかった、ドボォ
※ニオイ対策は徹底したいので、プリンタ近くにサーキュレーター配置、プリンタ付近の空気を窓に向けて流すようにします。
とにかく部屋の空気が留まらないように、なにかしら空気の流れを作る作戦。
待つこと2時間弱、何か出てきました!
あ、1時間半でした。
光造形のプリント時間は純粋に高さで決まるので、このように低くて横に広がった形状は、FDMの感覚からいくと非常に高速にプリントできるようです。
(横方向はLCDの照射1発なので、広かろうが狭かろうが関係なし。積層方向=高さは、LCD照射回数なので、シビアに効く。)
↑
光造形のメリットを、こんなところにも発見!
カバーを取ってご対面!
この後、早速やらかしました・・・・
「レジンやら生成物は非常に臭いので、極力家の中に置きたくない → ベランダで作業しよう!」
私、忘れていたのです。。 太陽光に紫外線成分が含まれることを・・・(改めて文字化するとアホだな)
さて、生成物をヘッドから剥がす&洗浄作業と、レジンバットのレジンをボトルに戻そう~の図
↓
この後、バットのレジンが一瞬で硬化して、湯葉みたいになりました・・・
生成物表面のレジンは、なんとかその前に洗い流すことができたようです。
スパイダーマン、こんにちは!!
↑
この胸のロゴとか、その後ろのカメラで撮るとモワレしそうなぐらい細かい模様は、FDM方式では絶対表現できなかったものです!! 購入した光造形3Dプリンターは、少なくとも「緻密なフィギュアを作る」という目的には使えそうです!
※やらかしたバットは、その後キレイに拭き取り清掃しました。
↑
底のフィルムみたいなのが拭いても微妙に白濁した汚れが残ってしまいました。
(硬化したUV樹脂の一部が固着・・・とかだと嫌だなぁ)
レジンをボトルに戻す作業も盛大に失敗してこぼしまくったのですが、拭いてるそばからUV硬化してパリパリと剥がれていくのが面白かったです。(おぃ)
↓
その日は、その後曇ったので太陽の紫外線を期待できず、2次硬化機も買ってなかったので、適当なので2次硬化を試みました。
日サロ状態・・・
↓
次の日には、2次硬化機が届きました。
梱包形態は、ほぼ同じ。
中身
洗浄用のタンクも付いてます。あまり使わんけど。
奥から、FDM、光造形、2次硬化機。。だいぶかさばりだしたなぁ(買う前に把握しとけ)
黒いレジンも買いました。
これ以降、グレーでなく黒レジンを使いまくったのですが、
今になって思うと、この黒レジンは最初のグレーレジンよりもだいぶ臭い!!
同じように換気してても、嫌~な匂いが残るのですよね、黒の場合。
たぶん色の問題じゃなくてメーカー違いの問題もあるのだとは思いますが。
次はブラックパンサー(これが作りたくて、グレーじゃなくて黒レジンを選択)
黒は洗浄が適切でないと、未硬化のレジンが白くついてしまうのですね。
なんで黒レジンで、硬化前も黒いのに未硬化で乾くと白になるのか謎。
黒いスパイダーマン
こんな感じで、やってるうちに色々慣れてきて、買う前にグチグチ逡巡してたのは杞憂でした。
天文趣味でアレコレ出来ている時点で、まぁ一般的な3Dプリンターのアレコレは普通にできて当たり前な気がしてきました。(天文趣味の理不尽さは、その辺のプリンター趣味の困難さを凌駕するとも言う)
さて、当初目的のフィギュア作りは十二分に達成できているのですが、天体i趣味人間としての矜持?なのか、「天体用途を見いだせるか?」、「FDMとの両刀使いの意義を見出だせるか?」という欲が湧いてきてしまいます。
細かい天体パーツ・・・ネジ穴などが思い浮かびますが、FDMで(自分としては)十分実用的なものを作れてしまってます。
強度・・・は、FDMでもカーボンPETGとかPCとか使えば強いのはいくらでも作れる余地があります。
うーん、何も思いつかん。。
まぁここはそんな事を考えず、光造形の方は無心でフィギュアを作り続けるのみかなと思ってます。
いつか必ず、「光造形プリンタを習得した経験が天体趣味に活きる出来事」があるはず。いや、本当か。
あ、停滞気味のFDMのほうの3Dプリンター趣味が活性化するという副産物はありそうです。
(それはとにもかくにも、光造形のほうに嫌気が差しているという表れなのかもしれませんが笑)
収拾付かないので、他に光造形で作ったものを羅列して終わります。
コメント
コメント一覧 (1)
レジンは靭性が無いので強度が必要な部品に使うには不安がありますが、ギヤなら1桁上の
精度の物が作れますよ。
私はカムを作るときに水洗いレジンを使っています。
目指せ誤差10μ!
ykwk1980
がしました