前回記事にて、

C8以外の鏡筒にも目を向ける活動 : ベランダ天体観測の記録 (livedoor.blog)

C8一辺倒だった時にEvoguide50EDを使ったらせいせいした 違う視点が得られて新鮮で楽しくなった私ですが、なぜ自分がフットワーク重くて一つの鏡筒に縛られがちなのか考えてみたいと思います。

まぁそこまで深く考えることもないのですが、ひとえにそれは「接眼部周りの自作に精魂使い果たしてサンクコスト回収したいから」というところに尽きると思ってます。


思えば、8千円の10cm反射”スカエク”を手に入れたときから、3Dプリンター&レゴを駆使した接眼部改造にハマり、C8ではそれが加速して
 ・フォーカサー
 ・フィルターホイール
 ・ローテーター

と電動パーツ自作沼にハマり、それぞれ数回ずつ作り直すという”コスト”かけっぷりです。

そうなってくると当然、 
 「せっかく作ったんやから、使い倒そう」
という意識が芽生えるわけです。

というわけで、改造C8で撮れるもの・・・換算5000mmとなると小さめの銀河に走りがちで、
季節に関係なく「今日はどの銀河撮ろうかな」というある種に縛りのようなものになっていました。

その縛りから開放されてみたらせいせいした 新鮮な気分になったというのが前回記事。


その後は浮気グセが爆発して 新しいシステムへの興味がドンドン湧いてきて、
 ・Evoguide50EDでもまだ狭いな → FMA135への興味
 ・焦点距離200mm前後~C8の2000mmの間を埋めるような鏡筒への興味

など色々湧いてくるのですが、新しい鏡筒を手に入れるとノーマル状態で使うというのは性に合わない(キリッ)ので、おそらくこれまで同様に改造接眼部が欲しくなってくるのかなと思います。

しかし、毎度鏡筒ごとにシステムを作り直すのは大変。。

かと言って、作成済み接眼部を都度付け替えるのも大変。。

その最たる例が、太陽望遠鏡PSTです。

ジャンクで眼視不可のPSTを数万円で購入したのですが、最初こそノーマルでやってたものの、
直ぐにC8と組み合わせたい衝動に駆られ、結構な工数をかけて分解~専用パーツ自作し、
なんとかC8と接続してそれなりの成果を出していました。

PST~C8接続計画:接続完了~観測開始 : ベランダ天体観測の記録 (livedoor.blog)

しかしこのシステム、当然ながら虎の子のC8を使うことになるため、夜間天体撮影用にガチガチに作り込んだ接眼部を完全に外さないと行けないのです。

毎日、昼は太陽望遠鏡モード、夜は通常夜天体モードに換装するのは、自分の無精さを鑑みると確実に無理です。


そのため、C8+PST構成は最初の数回でお蔵入となり、C8は夜用の通常構成付けっぱなしの状態となったのでした。(天候不良やらモチベ低下なども相まって、夜用に仕立てたC8を晴れた夜に展開することすら億劫でサボるような私なので、そこに接眼部の交換なんかが絡んできたら余計に観測へのハードルが上がるのは一目瞭然でありましょう。)

つまり、PSTをC8専に改造した余波で、通常構成PSTによる太陽観察機会すら失われてしまった状態です。

こりゃいかんということで、PSTをC8専用モードから元の口径40mm、焦点距離400mの構成に戻して久々に太陽観察してみました。
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至ってノーマルですが、夜の天体ばっかり見てた(というか夜の天体観測すらサボりっぱなし)ので、
非常に新鮮な初々しい気持ちで観測することができました。

このときの構成は、架台も”夜専”C8が鎮座しているGEM28でなく、懐かしのAZ-GTiを引っ張り出してきて、半ば太陽専用の架台+光学系の組み合わせとして今も維持しています。

という出来事があって改めて、換装を伴わない観測系の確保って良いな、と実感した次第です。

機材構成を整理すると、
 ・夜用:GEM28、C8(専用フォーカサー、専用ローテーター)、汎用フィルターホイール、カメラ(Neptune-M)、バランスウェイト5kg×2

 ・昼用:AZ-GTi、PST、カメラ(Neptune-M)、2kg?ぐらいのバランスウェイト

という感じで、なんとかカメラ以外は完全別構成なので、夜用構成への影響を最小にしつつ、昼用構成をある程度自由に運用することができそうです。
(カメラも本当は別にして、カメラ換装すら省きたいズボラな私。。 Neptune-Mもう1個買うか?? いや、C8用にXena-Mとか買ってしまうか?? それはそれで別の意味のワクワクが)

で、冒頭のFMA135に戻ると、←こやつは夜用構成侵害不可避?という悩みがまた出てくるのです。


FMA135のバックフォーカスは55mmということで、幸いにも前述の汎用フィルターホイールがそのまま使えます。

使えますが、「流用」してしまうと”夜専”のC8からフィルターホイールを外して~という作業が発生してしまいます。ズボラな自分の性格からすると、その換装が面倒になってどちらかのシステム一辺倒になってしまう未来が容易に見えてしまうのです。


そうなるとフィルターホイールを鏡筒ごとに作るのか?? まぁ電動フォーカサーはシュミカセ系と屈折系で全く違うので、そこは必要に迫られて鏡筒ごとにフォーカサーを仕立てる=換装の必要性が発生しないという嬉しいことになりそうです。。

ローテーターも、C8の換算5000mm画角でオフアキガイドするときに、ガイド星探索で遠隔でローテートできると便利という側面が強いので、FMA135なら不要かなという気もします=換装の必要性無し。

やはりフィルターホイールが残るか。
今使ってるのが白ABSで、作ってかなり時間が経つので黒カーボンPETGでこれまでの使い勝手悪いところの改善などを盛り込んだ新しいのを作るのも一興な気はします。

そこを仮にクリアしたとすると、残る”換装”に関連するものは以下。

・カメラ:1インチ前後のモノクロカメラ(Xena-M、Appolo-M、Saturn-M)がほすぃ
・架台:これは流石に鏡筒ごとに赤道儀を買うというメディチ家の御曹司のような事はできない。でも鏡筒の大きさが違うとバランスウェイトの構成とか全部違ってきて面倒なのですよねぇ~


というのを書いてて気づきました、これはおそらく以下理由によって世の中大多数の人からの共感は得られないなと。

・遠征する人は、観測のたびに都度機材を全バラシ状態から組み上げて使っているため、「ふえぇ~、組み上げた状態のシステム切り替えに伴う機材換装が面倒だよぉ~」という悩みがそもそも発生しない。

ま、よくよく考えたらそらそうか。

自分のような「自宅怠惰族(属?)」は、組み上げ済みの機材を室内からベランダにポンと移動させるのすら億劫、ましてや組み上げ済み機材の換装なんてとんでもないという甘ったれた思考を”当然の悩み”のように考えてしまうわけですが、遠征メインの方からしたらとんでもないですね。


いや、でもそれは「他者との相対的な比較で自己を見つめ直せ」という根性論的な解決法なので本質では無いな(といってひたすら正当化。何なんだこの堂々巡りの低レベルな思考は。。)



まとまらないけど、無理やりまとめ。

・ベランダ観測族の機材は基本的に組みっぱなしで都度分解されない。(”~プロの朝は早い”風)

・よって機材を別の鏡筒などに組み替えるのは一大事であり、腰が重くなる。

・自ずと、組み上げ済み機材の状態によって観測対象が制限される。

・人間は機械の奴隷であり、ゆくゆくは自我に目覚めたスカイネットが(以下略)

・同じことばかりやってると飽きてくるので、ある程度新しい機材への挑戦はあった方が良い。

・元々あった機材構成を解体するような新機材挑戦の場合、元の機材の機会損失のリスクも怖い。

・どうしよう。